不動産売却において、売却しにくいといわれているもののひとつに「狭小地」があります。
狭小地には、一般的な広い土地とは異なる特徴がいくつかあります。
そこで今回は、狭小地の売却が難しいとされる理由や、狭小地を売却するポイントについてもご紹介していきます。
狭小地の特徴と不動産売却が難しいとされる理由とは?
不動産売却が難しいとされる狭小地ですが、そもそも「狭小地」の定義とは一体何なのでしょうか。
文字どおり「狭くて小さい土地」のことを指しますが、実は狭小地には明確な定義が存在せず、一般的には15坪から20坪(40平米から50平米)程度の土地のことを指します。
狭小地は特に人口密度が高い都市部に多く、たくさん住宅を建てるために大きな土地を分割していったり、街の開発に伴って土地が細分化されたりと、その成り立ちの理由はさまざまです。
そんな狭小地の売却が難しいとされる最大の理由は、「住宅ローンの審査に通りにくい」ということ。
あまり知られていませんが、多くの金融機関では住宅ローンを組む不動産の条件として「土地の面積が40平米以上あること」「住宅の床面積が50平米以上あること」と定めています。
そのため、この条件をクリアできていない狭小地の場合、現金一括で購入するか、狭小地でも組める金利が高いローンを利用するなどの方法となってしまうのです。
また、狭小地は大きな道路に面していないことが多く資材の搬入が難しかったりと、家を建てる際にもいろいろと制約が出てきます。
土地の狭さをカバーするために3階建てにしたり地下に空間を作ることも可能ですが、その分の建築費が高くなるなど、買い手に敬遠されてしまう要素が多いことも狭小地が売れにくいとされる理由です。
狭小地の不動産を売却する方法とポイントとは?
では、狭小地の不動産を売却するには、どのような方法をとるべきなのでしょうか。
まず検討したいのが、その狭小地に隣接する土地の所有者へ買取を打診することです。
隣接地の所有者は、狭小地をそのまま駐車スペースやお庭として利用したりと、その狭小地をもっとも有効活用できる可能性がある存在です。
また、「不動産業者に買取を依頼する」という方法もあります。
買取では、仲介のように不動産の買い手を探す必要がないため、とにかく狭小住宅を手放したいという方や、早く現金化したいという方におすすめの方法です。
ただし、不動産業者によっては買い取ってくれない場合もあることや、市場価格よりも平均して4割ほど売却価格が安くなってしまうことは理解しておきましょう。