はじめてマイホームを建てる人は、たくさんの用語が出てきて戸惑うかもしれません。
それもそのはずで、普段は使わない言葉が多いためです。
しかし、難しそうだからとチェックしないと、土地選びで失敗する恐れがあります。
だからこそ、建ぺい率と容積率の詳細を確認しておいてください。
マイホームの建ぺい率と容積率の違い
マイホームを建てる際によく聞く建ぺい率・容積率は、土地に対して建てても良い建物サイズのことです。
土地は所有者のものですが、誰もが好き勝手に建てて良いわけではありません。
なぜなら、隣り合った住宅へ影響を与える恐れや、街並みが乱れる可能性があるためです。
どちらも土地に対して建てて良いサイズの意味ですが、それぞれ意味が異なるため違いを知っておきましょう。
建ぺい率とは、土地に対して何割使えるかのサイズです。
たとえば、建ぺい率50%なら、土地の半分に家を建てても構いません。
具体的な計算式は、「敷地面積÷建築面積×100」です。
ここで注意したいのは、建築面積は真上から見下ろしたときの広さで、1階と2階で広さが違うなら広いほうを建築面積としましょう。
どのような基準になるかは、行政で定められた上限にもとづきます。
一般住宅で建ぺい率100%は、まずありません。
100%になることがあるのは商業地域、制限緩和地域のみです。
一戸建てでは、40~60%程度が多いでしょう。
また、容積率とは、その土地に建てられる家の延べ床面積のことです。
わかりやすくいうと、1階と2階など家の床面積を足した数字です。
たとえば、土地の面積が100平方メートルで容積率100%なら、1階と2階の床面積を合わせて100平方メートルまで建てられます。
同じく行政による上限があるため確認してください。
マイホームの建ぺい率と容積率に関する建築制限
マイホーム建築で2つの基準が定められているのは、建築制限の目的があります。
たとえば、建ぺい率の基準がなく住宅街で家が密集していたらどうでしょうか。
隣り合った住宅の影響で、日照が得られない恐れがあります。
家同士が近すぎると火災の際に、火が隣の家に燃え移る恐れがあるからです。
また、合わせて容積率の定めがあるのは、建築制限による高さ制限をする目的があります。
たとえば、2階建てや3階建ての家が中心の住宅街に、いきなり10階建ての家が建ったらどうでしょうか。
隣り合った住宅は、日当たりや風通しが悪くなります。
容積率を設けることで、住宅地の景観を守り、生活環境を整えています。
100平方メートルの土地に対し、建ぺい率40%容積率80%だとしましょう。
広い部分は40平方メートルまでです。
2階建てなら1階40平方メートル+2階40平方メートルが建てられます。
ただし、3階建てになると1階40平方メートル+2階30平方メートル+3階10平方メートルに調節が必要です。